前に文章を書くのが苦手ということを投稿しました。
文章を書くことが苦手なのと同じぐらい、私は本を読むことが苦手でした。
読んでも頭の中に内容が入ってこないし、どんどん眠くなってくる(-_-)zzz
周りにいる読書好きの人を見ると不思議で仕方ありませんでした(*_*;
そんな私ですが、大学生ぐらいから次第に本を読むことがそこまで苦じゃなくなってきたのです。
もくじ
読書の楽しさがわからなかった10代
小学生時代
娯楽で本を読むことは全くなく、漫画も読まなかったです。
友達に勧められても、全く何が面白いのかわかりませんでした。
国語の授業の一環で図書室の本を借りて読む時間があったのですが、借りた本は最初のページを見たらそのまま返却していました。
文字を読むのが嫌だったので図鑑を借りるようにしたこともあります。
中学受験のために公開模試を受けることが良くあったのですが、国語の長文読解の得点はことごとく悪かったです。
見兼ねた母親に夕食後に本を数ページ音読するように言われ、洗い物をしている母親の背中に向かって読み上げていたことがありました。
とりあえず何の本でも良いからと、当時流行っていた【猿岩石日記】を読んでいました。(今考えるとなんでこの本なの?という感じですが(;^ω^)笑)
音読したところで、目で文字を追って声に出しているだけなので、本の内容は特に頭に入っていませんでした(*_*;
中学時代
中学校では、苦行でしかない読書の時間が毎朝10分間設けられていました。
先生は本を読むことの重要性を語り、自分で大事だと思ったところは何回も読み返すと話されていました。
そんな力説は私の耳を右から左に抜けていき、朝の10分間は文字の列を目で追うだけの時間となっていました。
高校時代
相変わらずプライベートで本を読むことはありません。
小学生の頃から変わらず、国語の長文読解では壊滅的な点数に…(;^ω^)笑
笑ってる場合じゃなかったですけど(;^ω^)
それで大学受験に失敗したと言っても過言ではないぐらいに(*_*;笑
2冊の本との出会いが読書の仕方を変える
ここまで振り返ると、読書が面白くなかったころは、文字列をただただ認識していくということを読書ということにしていたんだなぁと思います。
一文字ずつ読んでいるだけで、本の内容自体が全く頭の中に入ってこないという感じです。
なんでそんな読み方をしていたかというと、おそらく【本を読む目的】がなかったからです。
読む前段階で興味を持てる本に出会ったことがなかったんだと思います。
しかし、大学生の時に2冊の本に出会い、そこから本を読むことができるようになってきました。
イニシエーション・ラブ
そのターニングポイントになった本が、乾くるみ『イニシエーション・ラブ』(文春文庫)です。
何かの機会に本屋さんに行くことがあって、たまたま小説を置いているゾーンに向かうと、ひと際目を引くPOPと共にこの本が置かれていたのです。
なんとなく手にとり、あらすじのところを見てみると、
最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
(出典:乾くるみ(2007)『イニシエーション・ラブ』文春文庫)
と、書かれているのです。
『最後の2行で話が変わるってどんな文章?2回読みたくなるって何?』とすごく興味が出てきました。
今まで読んだ本は、読んだところで結局何を表現したかったの?という気分になることが多く(特に小説)、2回読みたくなるなんていうことは私の中ではありえないことでした。
それが、堂々とあらすじに書かれているので『どんなもんか読んでみよかぁ』という感じで、そのままレジへ。
この時はまだ読むのがかなり苦手だったので、読むのにすごく時間がかかりました。
内容は普通のありがちな若い男女の恋愛物語。
一体なんでこれが2回読みたくなるんだろうという感じでしたが、それでもなんとかあの裏表紙に書かれていた意味を知りたくて読み進めました。
そして遂に最後の2行に到達!
が、しかし、読んでもどんな風に物語が変わったのか全然わからない…(;_;)笑
自分の読解力のなさに辟易しながら、この本に興味を持ってくれた友人に読んでもらい、どういうところが変わったのかをネタバレしてもらいました。
そこでやっと最後の2行の意味が分かってすっきり。
そして、気づいた時にはもう一度最初からその本を読み始めていました。まんま、と(;^ω^)笑
でも、この経験が私の読書人生を大きく変えました。
2回目に読んだ時、初めて文字列を追うだけでなく、内容が頭に入ってきました。
感覚的には本を読んでいるという感じではなく、本の中の世界の情景が頭の中に鮮明に映し出されているという感覚でした。
この時は、ネタバレの内容を確認するという目的があり、これが上手く本を読み進めることができる要因だったと思います。
ルポ 貧困大国アメリカ
ターニングポイントになったもう一つの本が、堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)です。
この本の内容は正直もうどんなのだったか忘れました(*_*;笑
大学の労働経済学かなにか講義で出された課題で、この本を読んでレポートを書くというものがありました。
本を読むのもレポートを書くのも嫌いだった私は提出期限ギリギリまで手を付けていませんでした。
そして、ついに着手しだしたのが、提出日前日の23時。
『今からこの本読むの間に合わんよな?(;^ω^)』と青ざめていましたが、提出時間は迫ってくるので読み始めることにしました。
しかし、普通に読んでちゃ絶対に間に合いません。
そこで、先に『こういうレポートを書きたい』というあらすじをおおよそ決めて、その内容と本の内容とを照らし合わせるような感じで読むことにしました。
そうすると、レポートには必要なさそうな部分は受け流し、必要そうな部分だけが目に飛び込んでくるようになりました。
いわゆる流し読みに近い感覚だったと思います。『これが流し読みかぁ!』と自分の中で少し感慨にふけっていたのを覚えています。
本のおおよその内容や流れはつかみ取ることができたと思います。
レポートは内容は薄かったですが、何とか形にはなり提出できました。
この時はレポートを書くという目的があったから文章を読み進めることができたと思います。
もっと子どもの時に本を読みたいと思えていたら
私が本を読めるようになったのは大学生になってからでしたが、もっと小さい頃から本を読みたいと思えていたら、今よりは上手く言葉を扱うことができていたんじゃないかなぁと思います。
こういう経験から、普段から本を読むことに関して色々考えたり思ったりすることがよくあります。
次の投稿ではそのことについて書いてみたいと思います。