帝王切開を見下していたのは自分?

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最近3歳の長女・ひかりとお風呂に入っていると色々聞かれます。

長女・ひかり

この線なに~???
え?こっからな、ひかり出てきたんや!ここザーっと切ってな、ぽーんと出てきたんよ。

あさひ

長女・ひかり

え~???(+_+)

3歳児には少々衝撃的な表現で伝えてしまったかもしれません(;_;)苦笑

私のお腹にある帝王切開の傷が目立って気になるのか何回も聞いてくるので、毎回長女や次女がこの線から出てきたということを説明しています。

自分の周りにいる人に帝王切開の経験を話すことには何の抵抗もなく、そういう話題になった時は普通に話しています。

一方で、自分の周りにいる自然分娩で子どもを産んだ人の話を聞く時は、少し前までなんだかモヤっとする気分になっていました。

長女は緊急帝王切開で産まれる

まだアメリカに住んでいたころに出産しました。

無痛分娩の麻酔を入れて子どもが出てくるのを待っていましたがなかなか出てこず、途中で子どもの心拍が下がってしまったため手術することになりました。

その決定をする時は『10か月も大事にお腹の中で育ててきたのに、ここで死なすわけにはいかない!』と強く思って、安全に産むためなら手術なんて全然怖くないという感じでした。

アメリカだからなのか、当然のごとく夫は私の頭の横で手術に立ち会い、無事に産まれてきてくれました。

私が夫の立場なら、普通分娩に立ち会うのでもひぃひぃ言ってる奥さんの横に長時間いるだけで結構しんどいと思うのに、手術に立ち会うとかすごい緊張で倒れそうだなぁ(;^ω^)

まぁでも手術と言えども、看護師さんが私たちの持参していたカメラで出産時の様子を勝手にパシャパシャ撮ってくれたり、子宮の後処理や縫合をしている間にカンガルーケアをしながら夫と喜びに浸ったりと、終始アットホームで穏やかな雰囲気で終わりました。

日本であんまりこんな感じで帝王切開すること聞かないですよね(;^ω^)やってる病院もあるのかもしれないけど。

手術後は手術室の隣にあるリカバリールームというところで2時間ほど休憩するのですが、もうその時に赤ちゃんを受け取り授乳し始めました。

ほんと、産んですぐから赤ちゃんを肌身離さず、夫と二人三脚で世話をしている感じでした。

大変さを感じつつも幸せいっぱいでした。

幸せなはずなのに

産まれてきた長女は親族にも祝福され、私は労りの言葉をもらい、何も問題なかったのですが…。

友人の出産の話を聞いたり、SNSで自然分娩の出産レポなどを目にすると、なぜかモヤモヤと気分が曇ってくるのです。

帝王切開で子どもを産むと「そんなのは出産じゃない。楽できてよかったね。」みたいな感じで下に見られているようなこと言われたりするとか、自然分娩だった人にマウント取られたりすることがあるとよく聞きます。

出産の痛みに耐えてこそ母親になれる、みたいなね(*_*;

でも、私はそんな態度を取られた経験は一度もありません。そんなこと言ってくる人って今の時代でもほんとにいるんか?と思うほどです。

なのに!なぜか、もやもや。

『無痛分娩の麻酔入れてくださいって早めに言ってしまったから子宮口開かなくなっちゃったんかな?』

『あの時、まだ陣痛に耐えれてたからもうちょっと我慢すれば良かったかな?』

子宮口が開かなかったのも、子どもの心拍が下がったのも、本当の理由なんて何かわからないのに、あーすれば良かったんじゃないか?こーすれば良かったんじゃないか?と色んな考えがぐるぐると頭の中を回っていきます。

自然分娩の方が良いと思っていたのは自分なのかもしれない

子どもが無事に産まれ、私の体調も問題なく、夫も親族も友人もみんな喜んでくれているのにモヤモヤする。

結局は、自分が一番自然分娩が理想と思っていたのかもしれません。理想というか、自然分娩で出産するというイメージしか持っていなかったのかな?

帝王切開で出産した友人の話を聞くときは、『帝王切開になるってことは、それだけ危険な状態があったんやろうなぁ。でも母子ともに健康で無事に産まれてよかった。』と本当に思います。

他人に対しては帝王切開も立派な出産と思っているのに、自分に対してはそうは思っていなかったんだと思います。

知らず知らずのうちに、自分の想う出産というものが出来上がっていて、それとは違う出産になってしまってもやもやしてたんだろうなと推察します。

もやもやしている自分を対象化する

どんなことでもですが、気持ちや感情をすぐに切り替えることが難しい時があると思います。

そんな時、私の場合は、そう思っている自分を客観視して、どんな言葉をかけてあげるか考えます。

今の自分みたいな気持ちになっている友達が目の前にいたとしたら、何て言ってあげるか?

今回の私に対しては「自分のイメージしてたことと現実に起こったことにギャップがあってモヤモヤするよなぁ。そう思うのも仕方ないよ。でも、気にしてるの自分だけだから大丈夫。きっと誰もあなたの出産方法は気にしてないから。すぐには難しいかもしれないけど、あなたも気にしないでいられるようになるといいね。」と声をかけてあげることにしました。

重く考えているのは自分だけなのでそこまで気にする必要はないということが、なんとなく自分に染み込んでいく感じがします。

初めての帝王切開から3年以上経って

今では自然分娩の話を聞いても、前ほど羨ましさとか出産時の自分の選択の後悔とかはあまり感じなくなりました。

日々の生活に追われて出産の頃のことを振り返る機会が少なくなったり、単純に月日が流れたりしたことも影響していると思います。

出産の仕方は十人十色。改めて、他の人と比較する必要はないなぁと感じました。

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